①頸動脈超音波検査

高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満症などの生活習慣病は血管に負担を与えることで動脈硬化が進行していきます。頸動脈は体表面近くを流れているため、動脈硬化の評価に最も適しています。動脈の内膜の状態を観察することで血管壁の厚さを測定し、プラーク(脂肪の老廃物)・石灰化・血栓の有無を検索いたします。頸動脈の狭窄が疑われる場合は脳梗塞予防として抗血小板剤の内服を検討いたします。

②心臓超音波検査

2019年の厚生労働省からの報告では心臓疾患の総患者数は170万人を超え、年代別では、生活習慣病発症とともに50代半ば以上から本格的に増え始めます。

健康診断などで胸部聴診にて心雑音を指摘され心臓弁膜症が疑われたり、心電図異常で虚血性心疾患が疑われた場合などに行う検査です。心臓のポンプ機能・心肥大の有無・弁膜症の程度の評価が可能です。

③腹部超音波検査 

腹部超音波検査では、主に肝臓・胆のう・腎臓・脾臓・膵臓のチェックを致します。胃や腸のような管腔臓器にはあまり適しておりませんが、病態に応じて施行することがあります。

※腹部超音波検査は観察可能な範囲が限られることがあります。高度肥満による内臓脂肪の多い例、胃腸のガスが多い例などは、超音波が標的臓器に到達できないため、評価が困難なことがあります。

④泌尿器(膀胱や前立腺)超音波検査

泌尿器超音波検査は下腹部に機器を当てて、主に膀胱や前立腺の観察を行います。膀胱超音波検査では腫瘍や結石の有無・排尿の状態などが、前立腺超音波検査では前立腺の大きさ・肥大の程度・前立腺がんの有無もある程度までわかります。